第7回院生ゼミ

2023.05.31.第7回院生ゼミ

本日は,第7回院生ゼミが行われました。

本日もとても有意義な学習が出来たこと,新たな視点や見方を獲得できたことにとても喜びを感じています。

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【三井先生のお話から】

三井先生から,動機づけに関するお話をいただきました。

動機づけとは,期待と価値の積で表すことができます。期待とは,「やればできそうだ」と思うことで,価値とは,「やる価値がある」と思うことです。

「期待-価値理論」とは,最もシンプルな動機づけの考え方です。例えば,家から目的地まで車ではなく徒歩でいくと,環境にやさしく健康を維持できるといわれたとしても毎日徒歩で向かう人はいないと思います。どんなに価値のある内容であっても,現実的に考えると,実現が困難だと思ってしまうような動機づけは,効果的な動機づけではありません。課題を提示する際に,学習者に対して少しでも実現の可能性があると思わせることが重要です。また,学習課題は,簡単すぎても効果的な動機づけにつながらないので,課題のレベルを学習者一人一人に合わせる必要があります。また,動機づけの要素である価値に関しては,教科の得意,不得意もあるため個人差を配慮すべきです。さらに,個別最適な学びや学習の個性化を意識したときに,学習者自身が自分の興味や関心をもとにメタ認知を行い,目標に対しての動機づけを行うことが理想だとご指導いただきました。

今回学んだ動機づけの理論を実際の学校現場で生かすために,専門教科の具体的な単元に落とし込んで考え,導入の部分や授業外での声かけなどに生かしていきたいです。

【研究の進捗・報告】

今回も前回に引き続き,ゼミ生が各自の研究の進捗を報告しました。今回の報告では,研究の目的をしっかりと整理した上で,それをどういった方法で行うと効果的な検証ができるのかというところを再確認できました。三井先生のお話にもあったように,方法という汎用的なスキルを獲得することによって,どこにいても,どんな業種になっても通用することができます。勉強や語学,運動など全てにおいて,方法やスキーマを獲得することがとても重要になってくることがわかりました。

また,木野さんが執筆したjsdtの原稿をもとに三井先生から改めて論文を読む時のポイントを教えていただきました。「はじめに」と「終わりに」の部分に注目すること,誰が執筆したものなのかを確認することの重要性を知ることが出来ました。また,先行研究の良さや課題点を把握した上で,自分の論を補強するための引用を行うことで,より研究内容を読者にわかりやすく示すことができるとご指導いただきました。

院生ゼミでは,主に研究の方法に着目した学び合いや意見交換をしています。日々,知らない理論や概念を知ることができ,自分自身の視野を広げることができることも大きな財産だと感じています。これからも院生ゼミでの協働的な学びをきっかけに,自らが進んで学ぶことによって,目の前の子供に適切な指導を行えるようにしていきます。

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本日もありがとうございました。

今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。

山内