2024.06.05 第27回院生ゼミ
本日は第27回院生ゼミが行われました。三井先生からは,富士市の小学校でのお話について共有していただき,ゼミ生は学会発表に向けて,研究を進展させ,生じた悩みを報告しました。
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【三井先生のお話から】
三井先生から,富士市の小学校でのお話について共有していただきました。主に,授業中デジタル端末を活用することで,どのような学び方や足場がけができるのか,そしてそのメリットなどについてお話しいただきました。今回,デジタル端末でできることとして,デジタルノートやワークシート,他者参照,グループ内協議からグループ間共有,情報の収集,これまでの学びの蓄積へのアクセス,課題に対しての成果を確認するための収録などが挙げられていました。このような有効的な活用の仕方がある中で,教師がどのように扱い,どのツールを学習者に選択肢として活用させるのかが重要になってきます。特に,クラウドツールの活用は,今まで出来なかったことや難しかったことを可能にするといった点で学習者にとても大きな影響を与えることができます。学習者は,クラウドツールを活用することで,他者との比較や振り返りの視点を新たに得ることができます。他者との比較をする際,複数の情報の中から,どの情報が良いのかを自分自身で考え,精査する必要があります。そこでの力は,学習に問わず,生きていく上で必要な力の育成にもつながると考えます。もちろん,学習者同士で学び合い,情報を取捨選択することが理想ではありますが,どのような視点で考えれば良いのかなどは教師が学習者の状況を把握し,必要に応じてクラス全体に共有する意義があります。その際,教師はモニタリングの観点を明確にし,学習状況や進度が異なる生徒に対してもクラウド上で生徒の考えを深め,拡張させるような足場がけを行っていくことが重要です。
以上のことがわかっていたとしても,デジタル端末に対しての価値づけや活用する際のメリットを学習者にも伝えていかないと意味がありません。教師が先駆けとなって授業で活用し,良さを伝えることで学習者の学びをより充実させていく必要があるのではないかと考えます。
【研究相談】
今回も前回に引き続き,三井先生からいただいたご指導をもとに研究を進展させ,学会発表に向けて生じた悩みを報告しました。どのような方向性で発表を行うのか,そのためにどのようなデータが必要になり,分析はどう行うべきなのかなどに関してご指導いただきました。データを集めた際に,分析をスムーズに行うことができるよう,仮説を立て,ある程度の論を考えておくことも重要なことがわかりました。そして,結果が仮説とは異なるものや意外なものになった場合は,一つの知見として捉え,新たな可能性を考えることも大切です。今後,研究を洗練させていくためにも先行研究を調査することが重要だと考えます。そのため,毎日の積み重ねを大事にしていきたいです。
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本日のゼミもありがとうございました。
いよいよ,梅雨に入りました。天気が悪い日や寒暖差が激しい日が続くかもしれませんが,体調管理をしっかりしていきましょう。
次回も引き続きよろしくお願いいたします。
(山内)