第34回院生ゼミ

2024.10.30 第34回院生ゼミ

本日は第34回院生ゼミが行われました。三井先生からは,山梨県内の中学校での公演について共有していただき,ゼミ生は研究授業の際に生じた悩みを報告しました。

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【三井先生のお話から】

 三井先生から,山梨県内の中学校での講演について共有していただきました。主に,授業中の学び方についてお話しいただきました。まず,「ICTはなぜ活用するのか」ということについてお話くださいました。ICTを活用することで学びやすさがうりになり,学びやすさは最低限補償するべきことだとお話を聞いて感じました。生徒は「学びやすいから,もっと学んでみたい!」と思い,さらに追究したくなるはずです。だからこそ,教師が積極的にICTを活用し,学びやすい環境を構築していかなければなりません。今回,従来の挙手制とクラウドツールを活用した意思表明との比較,他者参照のメリット,電子黒板の活用の仕方,フォルダ共有などについてお話くださいました。その中でも,ICTを活用し,生徒と教師が授業の資料などのフォルダを共有する重要性について考えました。例えば,電子黒板に写っているものが見えない時や黒板の情報を後で見返したい時など,クラウドツール上に資料を共有することでその悩みが解消され,学びが補償されます。また,クラウドツール上に資料を共有することで,プリントなどの答え合わせを一斉で行わなくてもよくなります。このように,ICTを活用することで効率よく学習することができます。

 また,生徒が自力解決するための手立てについてもお話くださいました。例えば,課題を解決するために教科書を活用し,情報収集を行う際に,そのまま文字を写すだけでは,生徒は思考していません。必要な情報は教科書に載っているため,生徒がそれをいかに整理・分析するかは,日々の学び方次第だと考えます。大事な言葉を矢印で繋ぐ,本文と図や写真などの諸資料を結びつける,などといった段階的な訓練が肝になってくると思います。いずれ生徒が自分なりに情報を構造化できるように,日頃から,学び方を教えていきたいます。

 今日のお話を聞いて,ICTは生徒の学習に対する動機づけにもなると改めて感じました。そういった観点でもやはり活用し,日々活用の仕方をブラッシュアップしていく必要があると思いました。その際,生徒にICTの使用感を聞くのも良いと考えました。学習するのは生徒であるため,生徒の生の声を取り入れた学習環境を構築していきたいです。

【研究授業に関する相談】

今回は,研究授業期間中のため,授業に関する相談をゼミ生から三井先生にしました。三井先生から,クラウドツールを活用した際の生徒のいたずらに対する指導の仕方や生徒の考えを深める視点をご指導をいただきました。いたずらに対しては,不快なことを他の生徒に伝え,その意味や価値を伝え続けることが重要だとわかりました。また,その生徒がどのような意図でいたずらをしているのかを考え,個に応じた指導や声かけをしていきたいです。

また,クラウドツールを活用しながら考えを深める際に,思考ツールを活用したり,根拠を明確にしたりすることも大切です。活用できるツールを増やし,生徒の思考スキルを育成することで,次は生徒が自分で構造化して意見を述べることができるようになると考えます。さらに,普段から自分の考えに対する根拠を提示する癖をつけさせることで,今後も深い学びが実現できると思いました。そのため,日々の授業で訓練し鍛えていきたいです。

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本日のゼミもありがとうございました。

いよいよ,寒くなってきました。学校でも体調不調者が多く出ています。これから寒暖差が激しい日が続くかもしれませんが,体調管理をしっかりしていきましょう。

次回も引き続きよろしくお願いいたします。

(山内)