先生が板書したことをノートに書く。
学校現場では,これまで当たり前のように行われてきたことです。それが,1人1台端末によって新たな形が出てきました。
本日参観した授業では,先生が板書したことを児童は逐一ノートに書いていませんでした。その代わり,授業の終盤でスライド1枚に本日の授業内容をまとめる時間が与えられました。その際に,先生が書いた板書を撮影してスライドに貼り付けるのです。ただし,この板書の撮影は任意です。資料集や教科書の大事だと思った部分を撮影してスライドに貼り付けてもいいのです。また,写真を用いずにテキストだけでまとめても構いません。まとめ方は児童に任されています。
これまでは,板書内容をノートテイキングするという「作業」を行っていることが多かったと思います。先生がわかりやすくまとめてくれたものをノートに写していました。しかし,児童自身が大事だと思った情報をまとめることで「思考」が働きます。結果的に自分にとってわかりやすいノートを作成することにつながると思います。
これは,ノートテイキングにおける個別最適化であり,ノートテイキングのDX(デジタルトランスフォーメーション)であると思います。ノートテイキングの目的が学習内容の定着や記録のためであるならば,その方法や内容は本来学習者に任されるべきです。テクノロジーを使うことで,こうした多様な取組が可能となってきました。