第21回ゼミ記録
第21回のゼミが行われました。
今回は,研究相談に加え,三井先生からは評価法について,4年生からは統計について学びました。
【カーク・パトリックの4段階評価法】
三井先生より,カーク・パトリックの4段階評価法についてのお話がありました。
4段階評価法は,企業を例にすると,受講者の理解度・満足度(反応)→受講者の知識・スキルの習得度(学習)→受講者の活用度・行動変化(行動)→生産性増加・品質改善(業績)の順に,4つで分けられます。
4つの評価方法について,それぞれのの例を以下に示します。
・反応:受講者アンケート
・学習:事後テストやパフォーマンステスト
・行動:フォローアップ調査や上長アンケート
・業績:効果測定やROI指標
この4段階評価法を教員研修に当てはめて考えると,1段階目の反応までのみの評価で終わってしまうことが多いというお話を伺いました。例えば,教員研修後のアンケートで反応を見ることはできます。しかし,教員の行動変容まで見ることは難しいとのことです。
教員研修や授業では,3段階以上につながる研修や学びを目指すことが大事です。
また,カーク・パトリックの4段階評価法は,様々な場面で当てはめて考えることが可能です。
自分の教育実習の授業でも,問題やテストの評価で終わらず,それが汎用的に学習で活かすことができているかまで評価できるように取り組みます。
【直接確率計算1×2】
4年生からのミニレッスンでは,今後,分析を進めていく上で必要になる統計のお話がありました。
今回は,分析方法の一つである直接確率計算について,2つのポイントを中心に説明していただきました。
1つ目のポイントは,偶然確率です。
偶然確率とは,結果がたまたま起こる確率のことです。この偶然確率が小さければ,たまたま起こった結果とは考えにくいことから,何か必然的原因から起こったと考えることができます。例えば,偶然確立が2%であれば,98%は必然的原因から起こったと考えられます。そのため,偶然確率を証拠に結果を述べることができれば,偶然起こった結果と言われることはありません。
2つ目のポイントは,有意水準5%についてです。
そもそも有意とは,偶然ではなく必然である可能性があると推測されることです。
有意水準5%とは,偶然確率5%未満になった時に「有意」と表現してもよいという基準のことです。また,結果を書く時に,有意と表現すると科学的根拠を示すことにもなります。
その後に,統計ソフトのjs-STARを用いて実践を行ったので,今後の分析で活かすことができそうです。
(南條)