第11回学び研記録

本日は,第11回学びデザイン研究会が行われました。年度末ということを踏まえ,三井先生から学級担任の際に子供達に伝えていたことや昨日参観した小学校の様子についてお話しいただきました。そして,同期はそれぞれの学校の様子,悩み等を報告しました。

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【年度末の学級担任として】

三井先生が学級担任の際に,子供達へ年度末に伝えていた内容を教えていただき,学部時代の同期とはこれから何を伝えるといいのか,どのように子供と関わっていけばいいのかを話し合いました。

三井先生は,1年間共に学んできた児童生徒と翌年も共に学べるとは限らないことから,「前のクラスの方が良かった」という発言は絶対にしてはいけないといったことを伝えていたと教えていただきました。先生と一緒に学べた楽しさを語ってくれることは教員としての喜びに繋がりますが,教員に依存した学び手はどうなのかを問い直すことは重要になります。また,次年度の担任を受け持つ教員のことを考えると,大切な発言なのだと思います。そのため,「前のクラスも楽しかったし,今年のクラスも楽しくしていこう」といった姿勢を引き出せるような声かけが重要になると思います。そこで三井先生は「新しい環境でも頑張れる子供は素晴らしい」といったことを伝えていたそうです。学校現場は組織として成立している部分が多いことも踏まえ,子供の成長,教員との関わりから年度末の子供達との関わりを考えていく必要性を強く感じました。

また,同期は何を伝えるのかを考え,現時点でどのようなことを伝えるのかをお互いに聞き合っていました。日々現場で尽力していることを感じる,具体的かつ子供の成長を価値づけたり,促進を促したりする発言を聞くことができ,教職の魅力を改めて感じることができました。私たちが小学生,中学生の時に当時の学級担任の先生から年度末にいただいた指導は今でも思い出すことのできる思い出深く,とても大切な指導となっています。一人一人の子供達に思いを伝えることができるよう,残された期間での子供達との関わりを大切にしていきたいです。そして同期がどのようなことを伝えたのかを聞き,1年間を振り返っていきたいと思います。

【授業設計と教員の役割】

三井先生から,授業の中で意図的に協働の場面を設け,他者との比較を通して自身の学びを認知する機会が重要であることを教えていただきました。例えば,協働することで,自分の中では「できている」と感じていることを「できていない」と気づくきっかけに繋がります。そのため,授業の中で意図的に協働する場面を設け,他者との比較を行い,自身を知ることを経験することで,協働の良さを知り,必要と感じた時に自発的に協働する児童を育てていきたいです。

また,自身の学びを認知する際には,学部時代から三井先生からご指導いただいているインストラクショナルデザインの原理が重要になります。子供達が自身で学びを評価できるよう,目標が設定されているのかを意識することは非常に重要になります。「〇〇を知ろう」や「〇〇を理解しよう」といった目標は設定しやすいです。しかし,教員と学習者の「知ろう」や「理解しよう」の認識にずれが生じていた場合,非常に危険な状態に陥ってしまいます。例えば,学習者は「知れた」と思い,学びの手を止めてしまうことが考えられます。そのため,子供達が自身の学びを評価できるよう,行動目標で示すことに加え,どのような姿を目指しているのかを明示することが重要だと学びました。これからの授業実践に生かしていきたいと思います。

そして,学習者主体の授業を実践する上での教員の役割ついてご指導いただきました。例えば,子供達が学びやすい環境を構築することや一人一人違った内容,進度で学んでいる際に,どのように見取り,フィードバックを与えるのかなどです。ご指導を通して重要だと感じたことは,実践が子供目線で語られているのかを考えることです。日々の実践が教員のエゴとならぬよう,省察し,子供と話し合うことが必要になると感じました。

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本日もありがとうございました。

2023年度も残りわずかとなりました。

実りある一年であったといえるよう,それぞれの置かれた立場で精一杯過ごしていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

(木野)