第23回三井ゼミ

2020.10.07

第23回のゼミがオンラインで行われました。

今回は,三井先生からマルチ知能理論(多重知能理論)について教えて頂きました。

【マルチ知能理論(多重知能理論)】

この理論は,ガードナーによって提唱されました。「人は問題解決する方法を多様に持っている」ことから「個性によって適した学び方がある」といった学習の考え方です。マルチ知能において,人間は8種類の問題解決能力があると提唱されていて,そこから個性にあった能力を基に教育へと繋げられます。教師は個性に合わせた手立てを考えることで,子どもたちの得意分野や興味に合わせてサポートすることができます。そして,子どもたちにとっても,自分たちの好きな方法で理解を深めることや,可能性を広げることができます。

例えば,授業中の教師の説明で考えてみます。教師の指導から,より理解しやすい方法を顧みると,黒板に書いた内容や先生の話から理解することや,絵や表で見て理解することなど,子どもたちによって様々あります。人それぞれに得意な方法があるからこそ,授業中の手立てでも多く見られる「絵や表にして,可視化する(見る)ことが本当に一番良い手立てなのか」全体としてではなく,個人レベルで手立てが最適か,考えていく必要があります。

人によって理解のしやすい方法が異なります。また教師として,子どもたちに分かりやすく教えているつもりであっても,一人一人に適した手立てを探していく必要があります。そして,教師が学習を最適にするのではなく,学習者が最適なものを選べるように教師が用意してあげることが必要です。子どもたちにとって,自分の知能を活かせられる環境にするためにも,様々な手立てを考えていくことが求められます。また,GIGAスクール構想で個別最適化が記載されていることからも,個人にあった手立てを考えられるように学んでいく必要があります。

教育実習中,クラスにとって,どのような手立てが最適な方法か考えて授業づくりをしていましたが,児童の個性まで考えて授業づくりができていませんでした。一人一人にあった方法が何だったのか考えると,日頃のコミュニケーションやノートを含む授業中の現れなど,個性を感じ取ることができる時間は多くあったと思います。また,アルバイトでも教える立場になったからこそ,日頃の現れや得意な行動などから,個人にあった手立てを見つけて行きたいです。

(野末)