第13回院生ゼミ

2023.10.18  第13回院生ゼミ

 本日は第13回院生ゼミが行われました。本日はオンラインと対面のハイブリッドで行い,研究授業に向けての報告や,データの分析方法などについて検討しました。

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【ウェーバー・フェヒナーの法則】

 三井先生から,ウェーバー・フェヒナーの法則と,この法則を生徒の学びに適用するとどのようなことがいえるのかということについてお話をいただきました。ウェーバー・フェヒナーの法則とは,感覚の大きさが刺激を受ける強さの対数に比例するという関係のことです。関係を示すグラフは,刺激を受ける強さをX軸,感覚の大きさをY軸としたとき,対数曲線となります。この法則を子どもたちの学びに当てはめた時,学びによって感じる驚きや新鮮さは,その学びに慣れることで徐々に薄まるということがいえます。しかし,慣れることで学びの本質に近づくことができます。

 具体例として,子供たちがサッカーの授業を受ける時,初めはサッカーをすることの楽しさを強く感じますが,回数を重ねるごとにどうしたら試合に勝てるか,上達するのかと考えるようになり,その結果,知識や技術の習得につながるということが挙げられます。

 教師として大切なことは,刺激を与えることだけではなく,その後子どもたち自身が本質に気づくための足場がけなのではないかと考えました。そのためにも,日々の授業から子ども一人一人の学びの状況を把握することが大切だと感じました。

 学習の主体は子どもであること,子どもに本質を捉えさせるために適切な足場がけは何かを考えることを意識して,今後も学校教育での学びに向き合っていきたいと思います。

【研究の進捗報告】

 今回も各自の研究の報告を行いました。三井先生からいただいたご指導としては,大きく分けて3つあります。1点目は,教える授業にならないようにするということです。扱う内容が多いから教える授業になってしまうということはなく,内容を再検討して生徒に何を理解させたいか,そのためにどのような問いを設けることができるかを考えることが大切だと学びました。2点目は,生徒が何を行うかを具体的に示すということです。例を示し,ここにはこのようにまとめて欲しいと伝えることや,活動中に良いまとめ方をしている生徒のワークシートを共有することを意識していきたいと思います。3点目は,評価に関してです。学習活動から身につけさせたい力を見とることや次の学びの方向性を共有することが評価であり,研究授業でもこの関係性が崩れることのないように注意したいと思います。

 これらのことは,自分一人では気づくことが難しく,他者と互いに指摘し合うことが重要です。これからも共有の場を大切にし,学び合いたいと思います。

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 本日のゼミもありがとうございました。

 日ごと寒さが増してきています。体調に気をつけて,今後も精進していきたいと思います。

(青山)