第14回院生ゼミ

2023.11.1 第14回院生ゼミ

本日は第14回院生ゼミが行われました。本日は年度末に行われるフォーラムに向けて院生各自が実践研究を行っているため,分析の手法や調査で使用するアンケート項目に関する議論を行いました。

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【分析の手法に関して】

本日のゼミでは,分析の手法に関して多くの疑問が挙げられました。院生に対する三井先生のご指導の中で共通し,重視しなければならないことが2点ありました。

1点目としては,先行研究で用いられている分析を参考にした場合には,先行研究で行われている分析の手法を内容としてただ参考にするのではなく,先行研究がなぜその分析の手法を用いているのか,文脈を理解した上で参考にすることが大事だということです。自身の研究に対して,「なぜそのように分析したのか」を問われた際に,「先行研究で行われているから」と答えるのではなく,目的を持って分析の手法を精選していることを伝えることができるようになる必要があります。そのため,先行研究を読み,文脈を理解した上で引用すること,先行研究と自身の研究が近しい存在であるときに参考にするなど分析の手法に関しても厳しく考えていく必要があります。

2点目としては,何を明らかにしたいのかを明確にした上で分析を進めていくことです。本年度,査読論文に挑戦した際に,研究の目的に沿った分析の手法であるかを吟味することが大切であると感じました。そのため,自身の研究で何を明らかにしたいのか,研究を通じて何を読み手に伝えたいのかを意識し,分析の手法を決めていきたいと思います。

【アンケート項目に関して】

アンケート項目では,なぜこの設問項目なのかを語ることができ,客観性が担保されていることが重要になります。そのため,自身の実践に対して評価を行っていく際には,誘導にならないように複数の目を通し,項目を設定していく必要があります。

また,聞き方に関しても工夫が必要になります。例えば「〇〇について書いてください」ではなく,「〇〇について具体的に書いてください」とすると質的な分析や考察がしやすくなり,さらに「〇〇についてできる限りたくさん具体的に書いてください」とすることで質的な分析に加えて,量的な分析も行えるようになります。聞き方を工夫することで多様な分析につながり,考察のしやすさにつながります。だからこそ先述したように,調査を通して何を明らかにしたいのかを明確に持てるようにしていきたいと思います。

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本日から11月になり,今年も残すとこ2ヶ月となりました。今年一年を実りのある一年だったといえるように,改めて日頃の研究活動に力を入れていきたいと思います。

本日の院生ゼミでもご指導いただきありがとうございました。

(木野)